― 現役ドライバーが実体験をもとに語る ―
はじめに
年金制度が不安定な今、「60歳を過ぎてもできるだけ長く働きたい」と考えているドライバーの方は少なくありません。
そして会社側も深刻な人手不足に悩まされており、「なるべく長く現役で働いてほしい」と願っています。
お互いの思いが一致しているにも関わらず、体力や健康の問題で泣く泣く引退していく仲間たちを、私はこれまで何人も見てきました。
この記事では、現役のトラックドライバーである私が実践している「体力と健康を維持するためのコツ」をご紹介します。
「できることから始めてみよう」と思える内容になっていますので、ぜひ最後まで読んでみてください。
体調不良で引退せざるを得なかった仲間たちの実話
運転手の仕事は「ただ座っているだけ」と思われがちですが、実際には肉体的・精神的に大きな負担がかかる職業です。
私がこれまで見てきた中でも、体調不良やケガを理由に現場を離れた仲間がたくさんいます。たとえば…
- 荷台からの転落で背骨を痛めた60代の先輩
雨の日の高所作業中に足を滑らせ転落。背骨にヒビが入り復帰を断念。
本人いわく「体制を崩した時、昔のように筋力があれば体制を立て直せて転落しなかった…」 - 筋力低下によって業務が困難になった60代の先輩
運動不足が原因で左肩を痛めてしまった先輩、痛めた左肩をかばっていたらそのまま筋量と筋力が低下しすぎて日常生活すら困難になってしまいそのまま引退… - 意識障害を起こしあわや大惨事だった50代先輩
40代の頃から健康診断で数値の異常がでていたものの何の対処もしなかった先輩。それが原因で運転中に意識障害をおこし、その時は運よく路肩に停めることができ事故にはならなかったが「もう怖い」と仕事を続ける自信をなくし引退… - 血栓が原因で亡くなった知人
長時間座りっぱなし・水分不足・トイレ我慢が重なり、休日に突然倒れて帰らぬ人に…
こうした出来事は、誰にでも起こり得ることです。
「体調管理も仕事のうち」。そう考えることが大切です。
日々のあいた時間に運動を取り入れて体力維持
運動が大切なんて事は分かっているがなかなか難しい…そんな方もいらっしゃると思います。
「ジムに行って筋トレ!」だとか「毎日ランニング!」だとかは不規則な勤務スタイルの運転手には継続するのがなかなか大変ですよね。
なのでおすすめは”習慣化するために、何かのついでにゆる~く出来て効果的な運動”です。
ふくらはぎは“第二の心臓”
なぜ運動をしなければならないのか…僕は運動によって血流を良くする事が大切だと考えています。
僕は医者ではないので医学的な事は分かりませんが、血流と健康維持・疲労回復は密接に関係していると思います。(ググったらそんなような事が書いてありました)
特に長時間運転で影響を受けやすいのが下半身の血流です。
ふくらはぎは「第二の心臓」とも言われ、全身に血液を戻す役割を持っています。
しかし座りっぱなしだとふくらはぎが動かず、血流が滞ってむくみや冷え、血栓のリスクが高まります。
- あいた時間にに3〜5分だけでもウォーキング
- 何かのついでにかかとの上げ下げ運動(10回)
- 帰宅後はスクワット10回程度でもOK
- 床に横になって椅子やソファに足を置き、足を心臓より高くして血流改善
- 休日の朝はラジオ体操(5分で済みます!)
「ちゃんと運動するぞ」と構える必要はありません。
日常の中に“ちょっと動く”を取り入れるだけで、体は変わってきます。
フォームローラーを使ったセルフケア
私は趣味で筋トレを10年以上やっているのですが、定期的に欠かさず行っているのが、フォームローラーによるケアです。
円筒状のマッサージ器具で、体を乗せて転がすことで筋肉をほぐし、疲労回復や血流改善に役立ちます。
YouTubeを流しながら気軽にできて、いろんな体勢になることで軽い運動にもなります。
YouTubeで「フォームローラー 全身」と調べると、見ながら一緒にやるタイプの動画がたくさん出て来ます。
「疲れが抜けにくい」「肩・腰が重い」「でもジムに行く時間はない」
そんな方にこそ、ぜひ試していただきたい習慣です。
フォームローラーもいろんなものがありますが、硬い物やゴツゴツした形状のものはおすすめしません。フォームローラーって痛ければいいってものでは無く、”イタ気持ちいい”くらいがちょうどいいと言われています。
僕も今まで実際にいろんなフォームローラーを使ってきましたが、硬さ・形状からフォームローラーなら”トリガーポイント”のフォームローラー1択だと思っています。デメリットは何も無く使い心地が他の物とはぜんっぜん違います。リンクを貼っておくので良かったらご活用ください。
金額は高くなってしまいますが、電動のものだと効果は倍増です。ただしあまりに安すぎるものだとすぐに壊れてしまうので要注意です。電動フォームローラーもいろいろ試してきましたが、硬さ・形状・耐久性から1番おすすめの物のリンクを貼っておきます。
布団やヨガマットの上でやらないと結構振動音がうるさいのでご注意ください。
僕はこのフォームローラーを買ってからマッサージ店いらずです!
食事から整える体力維持の基礎
体を作るのは、やはり「食事」です。
- 炭水化物や資質の取りすぎに注意する:適度な摂取はむしろするべき、取りすぎに注意
- 高タンパク・低脂質な食事:鶏肉、ゆで卵、豆腐や豆類、焼き魚など
- 魚の摂取:やはり魚にはいろんなありがたい栄養が豊富です
- 野菜(特に緑黄色野菜)を意識して摂る:健康には野菜は欠かせません
- こまめな水分補給:トイレを我慢せず、脱水や血栓を防止
特別な栄養管理ではなくても、「コンビニでの選び方」ひとつで体調は変わります。
物足りない時は菓子パンや揚げ物ではなくサラダチキンや野菜サラダを買う、弁当などを買う時に栄養成分表も見てみる…ちょっとした習慣で1年後の体調も体型もだいぶ変わります。
疲れやすくなったと感じたら、食事の内容を見直してみるのもおすすめです。
健康に働き続ける人の共通点
私の周囲で、60代を過ぎても元気にトラックを運転している方々には共通点があります。
- あいた時間に少しでも体を動かしている
- 食べるものに気を遣っている
- 日々体ををケアしている
どれも特別なことではなく基本的な事ですが、それを「継続」していることこそが、最大の秘訣です。
まとめ:体を守ることもプロの技術
トラックは修理できますが、自分の体は替えがききません。
「仕事を続けたい」「家族のために頑張りたい」
そう思うなら、今からでも遅くありません!
体力と健康を守ることも、プロとしての技術のひとつ。
どうか、無理をせずに、今日からできることを少しずつ始めてみてください。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
またお会いしましょう!
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