トレーラー運転手の年収・給料事情【現役ドライバーが本音で解説】

トレーラーに挑戦

「トレーラー運転手って本当に稼げるの?」「平均年収はどのくらいなんだろう?」

こんな疑問を抱いている方も多いのではないでしょうか。

結論からお伝えすると、トレーラー運転手の年収は約455万円〜600万円です。

ただし、これはあくまで平均値。実際には300万円台から700万円超まで、会社や働き方によって大きな差があるのが現実です。

本記事では、最新のデータと現場で働く運転手の生の声をもとに、トレーラー運転手の年収の実態を包み隠さずお伝えします。

この記事を読むと分かる3つのこと

  1. トレーラー運転手の正確な年収データと他職種との比較
  2. 年収に大きな差が生まれる理由とその対策
  3. 年収アップを実現する具体的な方法
  1. 【最新データ】トレーラー運転手の年収・月収
    1. 年収:455万円〜600万円
    2. 年代別年収の推移
    3. 初任給・月収相場
    4. 男女別年収差
  2. トレーラー運転手の年収が高い5つの理由
    1. 1. 牽引免許という専門資格が必要
    2. 2. 高度な運転技術と責任が求められる
    3. 3. 長距離・大型荷物の需要が安定している
    4. 4. 人手不足で待遇改善が進んでいる
    5. 5. 各種手当が充実している
  3. 【注意】トレーラー運転手でも年収が低くなる4つのケース
    1. 1. 中小・下請け会社の場合
    2. 2. 地方・需要の少ない地域
    3. 3. 荷待ち時間が多い会社
    4. 4. 歩合制で経験不足の新人期
    5. 避けるべき会社の特徴チェックリスト
  4. トレーラー運転手が年収を上げる具体的な方法6選
    1. 1. 大手物流・元請け会社への転職
    2. 2. 追加資格の取得
    3. 3. 専門分野への特化
    4. 4. 経験値アップで単価交渉
    5. 5. 転職エージェント・求人サイトの活用法
    6. 6. 副業・フリーランスという選択肢
  5. 【現役が暴露】トレーラー運転手の給料の実態・本音
    1. 求人票の罠:「月収例35万円」の内訳を徹底解説
    2. 手取り額の現実:額面と手取りの差額
    3. ホワイト企業 vs ブラック企業の見分け方
    4. 長時間労働と収入の関係性
  6. トレーラー運転手の年収の将来性・今後の見通し
    1. 2024年問題の影響と対策
    2. 人手不足による待遇改善の流れ
    3. 運賃適正化・働き方改革の進展
    4. AI・自動化技術の影響は?
    5. 今後5年間の年収予測
  7. よくある質問(FAQ)
    1. Q1. トレーラー運転手になるのに必要な資格は?
    2. Q2. 未経験でも高収入は狙えますか?
    3. Q3. 女性でも稼げますか?
    4. Q4. 年齢制限はありますか?
  8. まとめ

【最新データ】トレーラー運転手の年収・月収

年収:455万円〜600万円

厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」によると、トレーラー運転手(営業用大型貨物自動車運転者)の年収は455万~600万円です。平均月給は35.3万円、賞与は31.9万円となります。

年代別年収の推移

年代別に見ると、20代の平均年収は400万円前後、30代の平均年収は450万円前後、40代の平均年収は470万円〜550万円、50代の平均年収は460万円〜600万円となっています。

初任給・月収相場

  • 初任給:20万円〜25万円(未経験者の場合)
  • 月収相場:30万円〜45万円(経験者・手当込み)
  • 手取り額:月25万円〜35万円程度

男女別年収差

男性運転手の平均年収が459万円、女性運転手の平均年収が365万円と、約100万円の差があります。これは主に長距離運行や夜勤業務への従事率の違いが影響しています。

トレーラー運転手の年収が高い5つの理由

1. 牽引免許という専門資格が必要

トレーラー運転手になるには、普通免許に加えて「牽引免許」と「大型免許」の取得が必要です。取得費用は合計50万円〜70万円程度かかり、技能試験の難易度も高いため、必然的に人材が限られます。

2. 高度な運転技術と責任が求められる

  • 全長18メートル超の車両操縦
  • バック時の複雑な操作技術
  • 重量物輸送時の安全管理
  • 積み込み・荷下ろしの専門知識

これらの高いスキルが評価され、給与に反映されています。

3. 長距離・大型荷物の需要が安定している

建設機械、工場設備、コンテナ輸送など、トレーラーでしか運べない大型貨物の需要は安定しており、単価も高めに設定されています。

4. 人手不足で待遇改善が進んでいる

運送業界全体の人手不足により、各社とも待遇改善に取り組んでいます。特に技術を要するトレーラー運転手は重宝される傾向にあります。

5. 各種手当が充実している

  • 危険物手当:月1万円〜3万円
  • 夜勤手当:1回3,000円〜5,000円
  • 距離手当:1km当たり10円〜30円
  • 無事故手当:月5,000円〜1万円

【注意】トレーラー運転手でも年収が低くなる4つのケース

1. 中小・下請け会社の場合

元請けから仕事を受注する下請け会社では、中間マージンが差し引かれるため運賃が低くなりがちです。年収300万円台の会社も存在します。

2. 地方・需要の少ない地域

都市部と比較して地方では貨物量が少なく、運賃相場も低い傾向にあります。特に人口減少地域では仕事自体が限られることも。

3. 荷待ち時間が多い会社

荷待ち時間中は基本給のみで、歩合給が発生しないケースが多いため、荷待ちの多い現場を担当すると年収が下がります。

4. 歩合制で経験不足の新人期

歩合制の場合、経験不足により効率的な運行ができない新人期は、どうしても年収が低くなります。

避けるべき会社の特徴チェックリスト

  • □ 求人票に基本給の記載がない
  • □ 「頑張り次第で月収○○万円可能」などの曖昧な表現
  • □ 労働時間が異常に長い(月320時間超)
  • □ 社会保険未加入
  • □ 車両の整備状態が悪い

トレーラー運転手が年収を上げる具体的な方法6選

1. 大手物流・元請け会社への転職

おすすめ企業例

  • 佐川急便
  • ヤマト運輸
  • 日本通運
  • 福山通運

大手企業では基本給が高く、各種手当も充実しています。年収500万円〜700万円も十分狙えます。

2. 追加資格の取得

年収アップに有効な資格

  • 危険物取扱者:月1万円〜3万円の手当
  • フォークリフト運転技能講習:月5,000円〜1万円の手当
  • けん引二種免許:タクシー・バス業界への転職も可能
  • クレーン運転士:重量物運搬で重宝される

3. 専門分野への特化

高単価が期待できる分野

  • 重機輸送:建設機械の運搬(月収40万円〜50万円)
  • 危険物輸送:化学薬品等の運搬(月収35万円〜45万円)
  • 冷凍・冷蔵車:食品輸送(月収35万円〜40万円)
  • 海上コンテナ:港湾での国際物流(月収40万円〜55万円)

4. 経験値アップで単価交渉

3年以上の経験を積めば、同じ会社でも給与交渉の余地が生まれます。無事故記録や顧客からの評価を武器に交渉しましょう。

5. 転職エージェント・求人サイトの活用法

運転手の転職は運転手に特化した転職エージェント、求人サイトを利用するのがおすすめです。

おすすめの転職エージェントや求人サイトについてまとめた記事もご用意してありますので、良かったらご覧ください。

6. 副業・フリーランスという選択肢

経験を積んだ後は、個人事業主として複数の会社から仕事を受注する方法もあります。年収600万円〜800万円を狙える一方、車両購入費や維持費は自己負担となります。

【現役が暴露】トレーラー運転手の給料の実態・本音

求人票の罠:「月収例35万円」の内訳を徹底解説

多くの求人票に記載されている「月収35万円」の内訳は以下の通りです:

  • 基本給:22万円
  • 歩合給:8万円(月25日稼働時)
  • 各種手当:5万円(残業・夜勤・距離手当込み)

つまり、フル稼働してようやく35万円に到達する計算です。

手取り額の現実:額面と手取りの差額

月収35万円の場合の手取り額:

  • 社会保険料:約5万円
  • 所得税・住民税:約3万円
  • 実際の手取り:約27万円

思っていたより少ないと感じる方も多いのではないでしょうか。

ホワイト企業 vs ブラック企業の見分け方

ホワイト企業の特徴

  • 基本給が25万円以上明記されている
  • 年間休日120日以上
  • 社会保険完備
  • 車両の整備が行き届いている
  • 労働時間が適正(月250時間以内)

ブラック企業の特徴

  • 「やる気次第で高収入」などの曖昧表現
  • 年間休日100日以下
  • 長時間労働が常態化(月300時間超)
  • 車両の老朽化が進んでいる

長時間労働と収入の関係性

現役運転手の声 「確かに長時間働けば収入は増えますが、時給換算すると1,200円程度。体力的にもきついし、家族との時間も取れない。最近は働き方を見直す会社が増えているので、そういう会社を選ぶべきです。」(40代男性・経験15年)

トレーラー運転手の年収の将来性・今後の見通し

2024年問題の影響と対策

2024年4月から施行された働き方改革により、運転手の年間残業時間が960時間に上限設定されました。

影響

  • 残業代の減少により年収10〜15%ダウンするケースも
  • 一方で、労働環境の改善により離職率は低下傾向

対策

  • 運賃改定により基本給アップを図る企業が増加
  • 効率的な運行体制の構築

人手不足による待遇改善の流れ

運送業界の有効求人倍率は2.5倍超で推移しており、特にトレーラー運転手は希少性が高いため、今後も待遇改善が期待できます。

運賃適正化・働き方改革の進展

国土交通省の「標準的な運賃」告示により、運賃の適正化が進んでいます。これにより運転手の賃金改善にもつながると予想されます。

AI・自動化技術の影響は?

完全自動運転の実現は2030年代以降と予想されておりますが、個人的には自動運転が実現したとて10年や20年でトラックドライバーの仕事がAIに奪われるとは到底思えません。
当面は人間の運転手が必要です。むしろ運転支援技術により、安全性向上と労働負荷軽減が期待できます。

今後5年間の年収予測

  • 短期(2025〜2027年):人手不足により平均年収480万円程度まで上昇
  • 中期(2028〜2030年):働き方改革の定着により500万円突破の可能性
  • 長期(2030年以降):自動化技術との協調により、より付加価値の高い業務にシフト

よくある質問(FAQ)

Q1. トレーラー運転手になるのに必要な資格は?

A. 以下の免許が必要です:

  • 大型自動車運転免許
  • 牽引免許
  • 合計取得費用:50万円〜70万円程度
  • 取得期間:2〜3ヶ月程度

Q2. 未経験でも高収入は狙えますか?

A. 初年度は300万円〜400万円程度ですが、経験を積むことで年収500万円以上も十分狙えます。重要なのは会社選びと継続的なスキルアップです。

Q3. 女性でも稼げますか?

A. 女性トレーラー運転手の平均年収は365万円と男性より低めですが、これは主に勤務形態の違いによるものです。フルタイム勤務であれば男性と同等の収入も可能です。

Q4. 年齢制限はありますか?

A. 法的な年齢制限はありませんが、多くの会社で55歳〜60歳程度を上限としています。ただし、経験豊富なベテランは重宝されるため、継続雇用されるケースも多いです。

    まとめ

    トレーラー運転手の年収について詳しく見てきましたが、いかがでしたでしょうか。

    重要なポイントをまとめると:

    1. 平均年収は455万円程度だが、会社選びで300万円〜700万円と大きく変わる
    2. 「稼げるが楽ではない」が現場の本音。ただし働き方改革で改善傾向
    3. 年収アップの3つのポイント:①大手、或いは優良企業選び ②資格取得 ③転職活用

    今後の見通しとしては:

    • 人手不足により需要は安定、待遇改善の流れ
    • 2024年問題の影響で一時的に年収減の可能性もあるが、長期的には改善方向
    • AI化の影響は限定的で、当面は人間の運転手が必要

    次のアクション: トレーラー運転手への転職を検討している方は、まず以下から始めることをおすすめします:

    1. 転職サイトで求人情報を比較:ドラエバー、トラックマンジョブ、など
    2. 免許取得の検討:教習所での費用・期間の確認
    3. 資格取得スクール:危険物取扱者、フォークリフトなどの追加資格(あると便利)

    トレーラー運転手は確かに責任の重い仕事ですが、適切な会社を選び、スキルアップを継続すれば、安定した高収入を得ることができる職業です。この記事が皆さんの転職活動の参考になれば幸いです。

    このブログでは他にもトレーラー運転手を目指す方に向けた記事をまとめたカテゴリーもあります。
    良かったらご活用ください。

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    最後まで読んで頂きありがとうございました。
    またお会いしましょう!

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    ひろかず

    ひろかず/トラックドライバー歴13年/現在大型トレーラー運転手&新人教育担当
    未経験からトラック業界に飛び込み、現在は大型トレーラー運転手として勤務中。
    これまでに延べ10名以上の新人ドライバー教育にも従事。
    現場のリアルな情報や経験をもとに、初心者に寄り添ったブログ運営を心がけています。

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